「某方兵器開発史解説」の版間の差分

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===エムエムディ半島核攻撃の顛末===
===エムエムディ半島核攻撃の顛末===
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ロイター通信 3月7日配信
大艦帝国との戦争が続く東方合衆国はエムエムディ半島の占領に成功したと発表した。
エムエムディ半島はクリプトン共和国の領土であったが帝国軍によるT(タナカ)ウィルス散布で汚染され、昨年3月に神聖コーシン教国が核攻撃による滅菌作戦を実施。
推定60万人の死者を出した。だが国際的に非難を浴びコーシン教国は連合軍から離脱せざるを得なくなり、厭戦気分が広まっていた大艦帝国民の反東方感情に
火をつけ徹底抗戦へと世論が傾き、結果として戦争の長期化に結びついたと言われる。
エムエムディ半島は帝国軍の手により除染作業が実施され、軍事要塞を建設。反撃の機会を伺っていたが士気を挫かんとする東方合衆国以下連合軍が先に侵攻を開始、
二週間の戦いの末帝国軍は全員玉砕した。半島はしばらくは合衆国の統治下に置かれ、復興後にクリプトン共和国に返還される予定。
日本軍事センター所長、谷川亮太氏は「半島を奪回したことでカドカワ大陸を侵攻中の先遣部隊のハルカワ軍団とヒラサカ軍団への援護が容易になるだろう」と語る。
その一方で「帝国軍もローソン国、スキヤ国と同盟を結び軍事援助を受けている。半島失陥のダメージは意外と少なく、本土防衛に徹すれば長期戦に持ち込める」と分析した。
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エムエムディ半島はすでに艦これ軍がばら撒いたT(タナカ)ウィルスに汚染されており、もはや核による滅菌作戦しか無いという提言がなされました。
エムエムディ半島はすでに艦これ軍がばら撒いたT(タナカ)ウィルスに汚染されており、もはや核による滅菌作戦しか無いという提言がなされました。
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===新型戦闘機「χ」開発記録===
===大艦帝国 新型戦闘機「χ」開発記録===
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大艦帝国はVitaシステムを搭載した新型戦闘機「χ(カイ)」の開発を終える。
大艦帝国はVitaシステムを搭載した新型戦闘機「χ(カイ)」の開発を終える。

2022年12月4日 (日) 11:57時点における最新版

開発機体一覧

基本機

TH-06 スカーレットデビル
艦これ軍との大戦が始まった当時はすでに旧式化していた機体だが、コストパフォーマンスの良さと拡張性の高さにより大戦終結まで量産が続けられた。
一番の特徴は作戦状況に応じて機体の改造がしやすい点である。コンピュータ・システムも必要最低限の設定しかしておらず、
パイロットの好みに応じて自由に設定が可能だった。大戦では撃墜数撃沈数ともに最多を誇り、赤く塗装された機体は救国の象徴となった。
なお余談ではあるが、東方軍のとあるパイロットがどういうわけかTH-06の乗機を頑なに拒否したあげく、
TH-06乗りを敵視する発言をして解雇されたことがある。
しかし戦争ではパイロットに復帰し、劣勢だった序盤戦では別機体で奮闘したと記録に残されている。
TH-07 チェリーブロッサム
この機体の最大の特徴は「被弾判定表示」「エネミーマーカー」を搭載していることである。
このシステムにより敵の対空砲をかわしやすくなり、目視できない状況でも敵の位置を把握できるようになった。
ベースコンピュータ・システムは複雑化しながらも設定の余地は残されており、操作性も向上してパイロット経験の年数
問わず扱える仕様になっている。このことからTHシリーズ最高傑作に推す者も少なくない。
TH-08 インペリシャブルナイト
元々は練習機として開発される予定だったが、ケイブ国と紛争が勃発した際に実戦投入された。
元は練習機とあって操作は簡単であり、新人パイロットでも数週間の訓練で自在に操れる程であった。
そのためこの機体に乗りたがる新人が後を絶たず、「新兵ホイホイ」というアダ名がつけられた程であった。
艦これ軍との大戦では夜戦を得意とする相手に対抗するために夜間戦闘機仕様に改造される。
TH-09 フラワービュー
格闘戦に重きを置いた戦闘機。「模擬戦闘シミュレーター」を搭載しており、地上にいながらゲーム感覚で他パイロットと模擬戦闘することが可能である。
飛行せずに戦闘訓練ができるため、訓練にかかるコストを大幅に減らすことができた。大戦では空中戦の機会が少なかったせいか目立った成果はなし。
TH-10 マウンテンオブフェイス
ドワンゴ大陸紛争への介入に投入された戦闘爆撃機である。空対地ミサイル「オンバシラ」の威力はすさまじく恐れをなしたドワンゴ住民は東方に帰順し、
国父ZUNへの忠誠を誓ったという。そのために「信仰の山」という機体名を与えられた。
大戦では対艦ミサイルに改造された「オンバシラII」を搭載。戦艦を一撃で沈める破壊力を誇り、その形状から「悪魔の棒」として敵から恐れられた。
TH-11 サブタレイニアン
TH-10とともにドワンゴ大陸紛争介入に投入された戦闘機。地下工場で製造された秘密兵器である。
折しも東方国に帰順したドワンゴ住民が爆発的に増え、軍への志願者も増加しこぞってこの機体に乗りたがった。
しかし操作性は非常に難しく、事故死したパイロット候補生が後を絶たなかったことから「新兵バイバイ」という不名誉なアダ名をつけられてしまった。
とはいえ全六種の「攻撃支援システム」は使いこなせれば一機で多数の敵を葬ることができ、
当初乗り手が少なかったパイロットも大戦時には倍増。前線に投入されて多大な戦果を上げた。
TH-12 アンディファインド
ドワンゴ紛争時に投入された戦闘機。何と言っても円盤型の形状が特徴的であり、一見して戦闘機とはわからず、まさしく「正体不明」の機体名を表していた。
赤青緑の三種類のカラーリングがあるが、どういうわけか青の機体は不人気であったという。
TH-13 テンデザイア
パイロットの志願増加に伴い、操作性の簡素化を念頭に置かれて開発された。
試作機のテストフライト直前に東方国で大震災が発生し、予定より二ヶ月の遅れでロールアウトされたが最初の実戦投入は震災の救援物資投下任務であった。
操作性はTHシリーズの中でも飛び抜けて簡素化されており若手パイロットには好評で、機体のフォルムの美しさから
とりわけ女性パイロットから受けが良かったが、ベテランパイロットからは「攻撃力が低すぎる」と散々な評価であった。
しかも大戦では女性パイロットのcisが機体とともに敵国に亡命するという不祥事を起こし、ベースコンピュータ・システムが
解析されて東方軍に打撃を与える結果になってしまった。そのせいで一部軍事評論家からは不当なまでに低い評価を下されており、悲劇の機体と言える。
TH-14 ダブルディアリング
大戦前後に開発された戦闘機。防空と対地の二種類の仕様があり、いずれも前作で問題になった攻撃力が増強された。
それでいてコンセプトは「シンプルイズベスト」であり、余分なシステムは排除され操作性の複雑化が防がれている。
大戦中には派生機として対艦仕様の攻撃機「TH-14-3 インポッシブル」が開発され、反転攻勢のきっかけを作った。
TH-15 レガシーLK
傑作機と名高いTH-08 インペリシャブルナイトの正当後継機。
とはいえ設計や機能は全くの新規で、引き継がれたのは一部の開発思想に留まっている。
しかし、TH-08を愛していた一部古参兵や未だ憧れの的としている新兵の士気を高めることに成功している。
前述のアーバンレジェンドでの士気の高さも相俟ったのか、退役兵の復活やわざわざ移籍してくる兵もいたとか。
レガシー(遺産。遺物。転じて、お荷物になった時代遅れのシステムのこと。)という名とは裏腹に、既存のシステムとは一線を画していて
試作段階から話題になっていた「完全無欠モード」は新兵・古参兵ともに衝撃を与えた。
東国への脅威が無くなった今でも新しく開発を行う、東国の挑戦魂を象徴しているかのような機体に仕上がっている。
なおこの機体の実戦投入後、敵に見てるか?と挑発する者や搭乗後に変なTシャツを着だしたりする者が出たが
完全無欠モード時のシステムの副作用かどうかは判っていない。

※完全無欠モードは戦闘補助システムで究極のリアル戦闘シミュレートによる兵士の育成を可能としたシステム。
 実戦闘においてはその高レベルのシミュレートによる一種の未来視のようなことも出来るがそこから生じる慢心で
 武装(ボム)の無駄撃ちなどによる残弾管理が甘くなり、戦闘後半での作戦攻略不能状態に陥ることもあり戦線離脱を余儀なくされる事例も報告されている。

派生機

TH-09-5 シュートザバレット
高速偵察機。TH-09フラワービューの後に続いているがTHシリーズは開発時系列でナンバリングするために特に関係はない。
超高精度高速度偵察カメラを搭載しており、機体名の通り飛翔する弾丸の軌跡を撮影可能。
敵勢力圏内に素早く侵入して撮影、高速で離脱するという戦術が取られた。
その最大速度はマッハ3をゆうに越え、大戦では「我に追いつくたこ焼き(地獄艦戦の俗称)なし」の有名な電文を発した。
TH-12-5 シュートザバレットMkⅡ
シュートザバレットの後継偵察機。ドワンゴ紛争末期に投入された。「ラピッドショット」と呼ばれる連写式の偵察カメラを搭載している。
シュートザバレットとともに鮮明で迫力のある写真を撮影し、それが新聞報道に載ることがたびたびあった。
TH-12-8 フェアリーウォー
敵の弾幕を「防ぐ」目的で開発された、どらかといえば珍兵器にと呼ばれる類の特殊軍用機。その用途は液体窒素を満載した迎撃ミサイル
「パーフェクトフリーズ」によって何と敵弾幕を一度に凍らせて不発弾にするというものであった。
しかし大戦では、敵艦娘の放つ砲弾は弾幕ではなく散発的であり、一発のパーフェクトフリーズで防ぎきれる弾の量はたかが知れていた。
そのため早々にお蔵入りになってしまった。
TH-14-3 インポッシブル
TH-14ダブルディアリングを元に制作された対艦攻撃機。反転攻勢作戦「リバースイデオロギー」の一環で開発が進められた。
同時に開発された九種類の最新兵器のうち二つを選んで搭載することが可能。内容は敵を欺瞞するデコイに短距離ワープ装置と何でもありで、
偵察カメラを搭載することで威力偵察機にも使えるという代物であった。さらに新人ベテラン関係なく扱える操作性もあって実戦では多大な威力を発揮。
「反則機体」と言わしめるぐらいでありそれ故高コストで数機の生産にとどまったものの、リバースイデオロギーの名にふさわしい活躍を見せた。

ライセンス生産機

TH-7-5 ミッシングパワー
TH-10-5 ウェザーラプソディー
TH-12-3 ギニョル
TH-13-5 マスカレイド
情報欠落のため不明。
TH-14-5 アーバンレジェンド
今や海からの脅威もなくなり戦闘をする必要も無くなった東国でライセンス生産された派生機の一つ。
実はこの機体開発に秘密封殺研究所の伝説的人物である初代部長が関わっているという話で、一部の兵士の間では爆発的に士気が高まった。
この機体の特徴は想定された7つの戦闘環境でも問題なく動けるようにされた限定局地戦型であること。
そして機体毎に設定された補助システムとの協力により普段の自分とは違うパターンの戦闘ができるようになったこと。
しかしこの機体の名が悪いのか、搭乗後に様々な怪現象に見舞われたり、兵によっては超能力が使えるようになった者もいるとか
眉唾な話が出てきているが科学的な解明は不可能と判断され一種のオカルトとして処理されている。

失われた旧兵器

ここでは東方国がまだ名もない小国に過ぎなかった頃の戦闘機を記す。
旧世代の戦闘機であり大戦時には実戦に耐えられないぐらいであったが、全機体が退役したわけではなく一部戦闘区域では実戦投入された記録が残っている。
東方国が強大化するにつれ、戦闘機マニアの耳目を集めるようになり今では航空ショーの目玉機体の一つとなっている。

TH-1 トゥプレイヤー
東方国初の国産戦闘機である。必要最低限の武装のみを施しており実戦向きではないが、むしろ戦闘機制作のノウハウを獲得するための習作機と言ってよい。
わずか十機ほど生産されただけであるが国家元首ZUN自ら搭乗した機体が現存しており、航空ショーの格納庫公開で展示される。
その姿を一目見ようとする戦闘機マニアの数は知れない。
TH-2 イースタンワンダー
初の実戦用戦闘機。導入されたコンピュータ・システムは後のTHシリーズの基幹となった。
TH-3 ディムドリーム
複座式戦闘機。当時の強国だったリーフ・キー連合国のマルチロール機「HMX-12」を擬人化したノーズアートが描かれた機体が現存しており、連合国の影響下にあったことを伺わせる。
TH-4 ロータスランド
荷電粒子砲「マスタースパーク」のテスト用の機体として開発される。その威力たるや凄まじく、軍事雑誌に初めてTHシリーズが紹介された切欠を作った。
TH-5 ミスティックスクエア
戦闘機開発競争から取り残されていた東方国は、次世代戦闘機開発のためのデータ収集を目的としてこの戦闘機を開発した。
ケイブ国の最新鋭戦闘機「エスプレイド」の影響を受けた箇所がいくつか散見される。
この機体が持ち帰ったデータは四年後の「TH-06スカーレットデビル」の開発に繋がった。

小話

とある反逆者「女性パイロットC」について

女性パイロットCがテンデザイアの機体ごと敵国に亡命したことは周知の事実ではあるが、
彼女もまた戦争に翻弄された一人かもしれないことを付け加えておく。

東方国領内において長月に警察騒動が勃発した際、混乱し行政が煽動された民衆を抑えきれない程の事態に陥った。
頼みであった歴戦の首長たちは余りにも長く要職についていたためか、感覚が鈍り頓珍漢なことしか呟かず、
比較的現代の感覚を理解している者たちも、領内に侵入した憲兵隊もしくは煽動された民衆の暴動を恐れて静観するのみ。
そんな中、反撃を恐れず煽動された民衆の正常化に奔走したのが、海軍の幕僚長や絵画師・浜、そして女性パイロットCだった。

狂犬と恐れられていたCだが、それを上回る狂気が領内に満ちていたため普通の犬と化し、事態の正常化へと活躍することとなった。
その後、東方国随一のスラム街から民衆鎮圧の新兵器が一晩で完成され、領内は徐々に落ち着いていった。

C自体は警察騒動の数年前よりある個人から付け狙われてたびたび攻撃を受けており、騒動後も憲兵隊の標的になって攻撃されていた。

現在では東方国内を荒らした上に亡国した政治犯扱いだが、東方国全土が憲兵隊のデマゴーグに踊らされて
それを是正する勢力がほぼ居なかったという絶望感を私は当時スラム街から見ており、Cが数少ない希望の光だったことは今も忘れていない。

国境の真ん中に住む風変わりな男のとある手記

東方国内での警察騒動はもはや経験したことがない事態であった。
近い所でいえば虚淵国の魔法少女政策や765国のモバイル計画の時でさえこのような事態が起きたことはなかった。
各国への出入りが自由であり、また干渉が最低限のところで行われていたためである。
そんな異常事態であったのでジャンル内での狂犬やお金執着者、国内の小さな紛争などが問題視されないほどに混乱していた。
そこに正義はなく悪もまたなかった。まさしく無法地帯と化していた。
ただ確実なのは一般層やスラム層のいわゆる「無産層」が擬似的な東方国の終焉を目の前にした絶望だけは確実に存在していた。
かくいう自分もSNSやネット情報の真偽に疎かったため、日々悲しい想いを募らせていった。胃に穴が空きそうだった。
国営放送での国家元首オオタ氏の諌める発言と、混乱を解消しようと戦ってくれたレジスタンスサークル達には感謝をしている。

警察騒動後の混乱が長引いた原因の一つに、半国営のタソフロ社が生産したTH-13-5 マスカレイド関連で問題がでたことも起因している
基本スペックは問題なく随所随所の機能は評価の高いがややピーキーなTH-13-5 マスカレイド。
しかしタソフロ社のトップ陣営が現場から上がってくる問題点を改修しなかったため、現場や兵士の士気に影響がでた。
さらに皆が待ち望んでいた兵装【トラマル】を搭載しているかのように匂わせたのにも関わらず嘘であった事が発覚。
現場は騒然となった。
また、民間放送での兵器・兵装人気投票でのアンケートトラブルなどの内部での失策が続いたためか
ベテランパイロットや重役などの思いがけないSNSテロなどが起こり、復興するための下地がいつまでも整わなかった・・・。

今日、当時不当な評価だったTH-14 ダブルディアリングが前線で活躍し汚名返上、
派生機のTH-14-3 インポッシブルと共に東方国の主力として発展を促している。
そして「TH-14-3改 ゴールドラッシュ」のおめでたさにあやかり今年の東方国ひいては周辺国と共に
このドウジン大陸の発展を願っていきたい。
もう争いは御免だ。

―――国境の真ん中に住む風変わりな男のとある手記より―――

エムエムディ半島核攻撃の顛末

ロイター通信 3月7日配信

大艦帝国との戦争が続く東方合衆国はエムエムディ半島の占領に成功したと発表した。
エムエムディ半島はクリプトン共和国の領土であったが帝国軍によるT(タナカ)ウィルス散布で汚染され、昨年3月に神聖コーシン教国が核攻撃による滅菌作戦を実施。
推定60万人の死者を出した。だが国際的に非難を浴びコーシン教国は連合軍から離脱せざるを得なくなり、厭戦気分が広まっていた大艦帝国民の反東方感情に
火をつけ徹底抗戦へと世論が傾き、結果として戦争の長期化に結びついたと言われる。
エムエムディ半島は帝国軍の手により除染作業が実施され、軍事要塞を建設。反撃の機会を伺っていたが士気を挫かんとする東方合衆国以下連合軍が先に侵攻を開始、
二週間の戦いの末帝国軍は全員玉砕した。半島はしばらくは合衆国の統治下に置かれ、復興後にクリプトン共和国に返還される予定。
日本軍事センター所長、谷川亮太氏は「半島を奪回したことでカドカワ大陸を侵攻中の先遣部隊のハルカワ軍団とヒラサカ軍団への援護が容易になるだろう」と語る。
その一方で「帝国軍もローソン国、スキヤ国と同盟を結び軍事援助を受けている。半島失陥のダメージは意外と少なく、本土防衛に徹すれば長期戦に持ち込める」と分析した。 
エムエムディ半島はすでに艦これ軍がばら撒いたT(タナカ)ウィルスに汚染されており、もはや核による滅菌作戦しか無いという提言がなされました。
当初東方国、バンナム国は強固に反対しておりましたが、クリプトン共和国が賛成に回ったことで事態は一変します。
かつてクリプトン共和国の領土だったエムエムディ半島。艦これ軍の手に落ちたとはいえ多数の同胞がまだ半島にいました。
しかしTウィルスの汚染により同胞は全滅したものとみなされ、もはやかつての美しいエムエムディ半島の復興は望めないとあり
いっそのこと消滅させてしまいたい、という国家元首ミク氏の涙ながらの訴えにより、東方、バンナムは賛成に転じたのです。
こうして2月13日、神聖コーシン教国の開発した核爆弾「KRSW」を積んだTH-11サブタレイニアンがエムエムディ半島に飛び立ちました。
核攻撃に関わったパイロットはこう語ります。

「投下ボタンを押した瞬間、私はコーシン教徒より教わった呪文を唱え続けました。『声なき声に力を。』とね。
唱え続けることで優しい世界が約束されるというのです。間もなく閃光とともに凄まじい衝撃波が機体を襲いました。
全速離脱しており爆心地より遠くに離れてはいたものの、機体が壊れるんじゃないかと思いました」

3月2日まで続いた核攻撃による死者は60万人。居住区の99%が消滅。放射能汚染により数十万年は立ち入り不可能となりました。
コーシン教徒の言う「優しい世界」とは「人のいない世界」だというのをパイロットが知ったのはその後のことでした。

大艦帝国 新型戦闘機「χ」開発記録

大艦帝国はVitaシステムを搭載した新型戦闘機「χ(カイ)」の開発を終える。
東方合衆国で「改」というコードネームをつけられたこの戦闘機は合衆国軍最新鋭戦闘機「TH-15レガシーLK」の数百倍の開発費がかけられており、
予想スペックを元にしたシミュレーションではTH-15の被撃墜率が89.3%に達するという衝撃的な結果がはじき出された。
合衆国有利に傾いた戦局がひっくり返される恐れがある。慌てて新型戦闘機の開発に取り組む中で事件は起きた。
帝国軍の提督の一人がχを奪取し、バンナム国に侵入したのである。バンナム国は合衆国ほどレーダーシステムが発達しておらず、侵入は容易であった。
χはディーエヌエー行政区のミシロ空港に強行着陸、提督はその場で逮捕され取り調べに対して合衆国への亡命を要求。翌日、合衆国は
「幻想郷(合衆国首都)は全てを受け入れる」と声明を発表し、亡命受け入れを通告。提督の身柄とχは合衆国に引き渡された。
χは直ちに分解調査が行われたが、調査責任者のニトリ=カワシロ技術大佐は「アッー!」と絶句し、次のような言葉を調査レポートに残している。

「うわあ…これは十年以上型落ちの機体ですね…エンジン出力がPS2規格以下だし、ああ、ディスプレイがパワポみたいですね。何だこれは…たまげたなあ」

実際のスペックは予想より114.514倍もの開きがあり、シミュレーションをやり直したところ何とTH-6スカーレットデビルを相手にしても勝率が5割を割るという
結果がはじき出された。これによって脅威は取り除かれ、χは「過大評価」であったとの結論がくだされた。
これによって合衆国は新型戦闘機の開発を見送り、戦争で疲弊した国内の経済回復に注力することができるようになった。 

脚注・出典

民明書房刊『一発百中の砲弾と百発一中の弾幕 兵器で振り返る大戦』
民明書房刊『一発百中の砲弾と百発一中の弾幕 兵器で振り返る大戦 2015年度版』